滋養強壮系
ここでは、主として滋養強壮、勃起不全の治療等を目的とした薬剤を紹介していきます。
近年、若年性のED(勃起障害)が多数報告されるようになってきました。未だ原因は確定していませんが、おそらく環境における化学物質の影響である事はほぼ間違いないようです。
調子の良くない男性の方々に、少しでも生活の質を改善させる事ができるように様々な方法を提示していくつもりです。
バイアグラ
用法・用量・・・性行為の1時間前に50〜100mgを服用。
効能・効果・・・勃起不全の治療
副作用等・・・血管拡張作用による頭痛や動悸などが代表的。血圧降下作用、血管拡張作用のある薬剤とは併用禁忌で、ニトロ系やカルシウムブロッカー、αブロッカーなど多数あげられます。基本的に循環器系統に疾患のある方は使わない方が良いです。
その他・・・成分名:クエン酸シルデナフィル:sildenafil citrate。日本での処方は保険適用外なので1錠1300円します。
解説・・・勃起は、陰茎海綿体に存在するグアニル酸サイクラーゼという酵素によってグアニルモノフォスフェート(グアニル1リン酸)がサイクリックGMP(サイクリックグアニルモノフォスフェート)になり、このcGMPが種々の蛋白をリン酸化することにより成立します。(生体内では、アスパラギンというアミノ酸から一酸化窒素が生成し、これが血管内に存在するグアニル酸サイクラーゼを活性化し、ATPからcGMPを作り出す)このcGMPを分解するのがPDE(フォスフォジエステラーゼ:グアニンとリン酸のエステル結合を切断する酵素)であり、現在PDE(ホスホジエステラーゼ)は8種類まで確認(2000年4月現在)されています。PDEは生体内に広く分布していますが、バイアグラの有効成分であるシルデナフィルは、陰茎に発現しているPDEのタイプ5を特異的に阻害する事により、cGMPの分解を阻害し、勃起を持続させます。現在色々なPDE阻害薬が血管拡張薬として使用されていますが、。特異的とは言っても、他のタイプには全く作用しないわけではなく、かつ他の器官でもPDE5は発現しているので、血管拡張による頭痛や動悸などが生じたりするわけです。
ヨヒンビン
用法・用量・・・1回2mg〜10mgを頓服(ただし、就寝前は眠れなくなる可能性があるので避けること)。
効能・効果・・・ヨヒンビンは、外陰部血管を拡張して勃起を促すので男性の性的不能治療に使われます。それ以外に、滋養強壮作用もあります。
副作用等・・・頭痛、動悸、交感神経が亢進し過ぎたときの症状が出るようです。それ以外は現在調査中。
その他・・・ヨヒンビンは、アフリカ原産のCorynanthe yohimbeという植物から得られるアルカロイドで、α2アドレナリン受容体を遮断する事により神経刺激による交感神経末端からのノルアドレナリン放出を促進します。しかし、今現在ではα2以外にも作用部位があるらしく、それがドーパミン神経系ではないか、との報告もあります。作用時間は短いです。
α1とα2の選択性の違いは、pA2(拮抗薬の効力を示す値。phと同じく負の常用対数で換算してあるので、1違うと濃度で10倍の差が出ます)換算で約2違います。つまり、100倍くらいα2遮断作用が強いのです。過量投与すると当然α1遮断作用も出てきます。
論文・・・カフェインとの併用で不安作用に与える影響などを論じた論文
AndroCaps(アンドロステンジオン配合剤)
用法・用量・・・もっとも効果的なのは、空腹時の就寝前か朝起きた後(時間薬理学的に生体リズムと合致するため)である。運動30分前、あるいは性行為前に100mgずつのタイプは1日1〜2カプセルまで、50mgタイプはその倍まで服用出来る。
効能・効果・・・筋肉増強、滋養強壮作用
副作用等・・・男性ホルモン剤なので、子供や女性には禁忌。特に妊娠している女性には絶対に使ってはならない。
副作用として、男性ホルモン製剤と同様の症状があらわれる事がある(声変わり、多毛、他)。それ以外に、含まれる成分によるアレルギーの既往歴を持つ方の服用は厳禁です。
その他・・・4-androstenedione及び4-androstenediolを等量含有するホルモン剤。以前噂になった、アンドロステンジオンとアンドロステンジオールである。それ以外に、微晶化セルロース、ゼラチンを含有する。
ミューズ
用法・用量・・・1回150mg〜1000mg。アプリケーターを尿道へ差し込み、薬液を注入する。性交直前に使用。1日1回が限度。注入後は薬液がいきわたるようにもみつづける事
効能・効果・・・勃起不全の治療
副作用等・・・挿入時の過刺。持続勃起で痛みが生じた場合、冷やすとよい。
その他・・・成分名:alprostadil(プロスタグランジンの一種)
解説・・・ミューズの成分、アルプロスタジルはプロスタグランジンと呼ばれる物質のうちのE1というタイプ(Eには4種存在する。E意外にも大量のプロスタグランジン類が存在する。)に属し、イノシトールリン酸型のプロスタサイクリンレセプターを介して細胞内cAMP(サイクリックアデニンモノフォスフェート)の増加を引き起こし、抗血小板凝集作用、及び血管拡張作用を表します。この血管拡張作用が勃起に関与しているのは確認されていますが、陰茎のプロスタサイクリン受容体の存在タイプには種々議論があり、プロスタグランジンI2が関与している可能性もあるとされています。
ミューズを使ってみた感想
バソマックス
用法・用量・・・1日1回40mgを性交の30〜40分前に服用
効能・効果・・・勃起補助
副作用等・・・頻脈、不整脈、腹痛、吐き気、下痢、起立性低血圧。心臓疾患の患者や胃潰瘍の患者(症状が悪化する)には投与禁忌。
その他・・・成分名:phentolamine mesilate。
解説・・・イミダゾリン誘導体のフェントラミンが主成分。このクスリ自体はかなりクラシカルなクスリで、薬理学の昔の教科書にも載っているほど。α−アドレナリン受容体遮断作用を持ち、これによって血管を拡張させる作用を持つ(α刺激薬は血管を収縮させる)。よくαブロッカーの副作用に、持続性勃起という項目があるが、それを利用したクスリと思われる。α1と2、3の選択性はほとんどなく、すべてに作用する。
バソマックスを服用した感想
Pro−hGH
用法・用量・・・2錠を水に溶解後直ちに服用(発泡錠なので泡立ちながら溶ける)。本品服用前4時間、ならびに、服用後4時間は一切飲食をしない事。水は平気。週5日間服用したら,次の2日間は服用しない。その後、上記の服用再開・停止のサイクルを繰り返していく。
効能・効果・・・成長ホルモン様作用。
副作用等・・・
その他・・・
解説・・・PROhGHは,人成長ホルモンの分泌を促進させます。成長ホルモンは脳下垂体で分泌されますが,年を取るにつれて、血中に分泌される成長ホルモンの量が次第に少なくなっていきます。PROhGHに含まれるぺプチドは、脳下垂体を刺激して蓄積されている成長ホルモンを分泌させます。
DHEA
用法・用量・・・12.5mg〜250mg(年齢、個人によって用量にかなりの差が生じます。効果を感じられる最小用量を服用するようにして下さい。)を1日1回服用
効能・効果・・・筋肉増強、滋養強壮、疲労回復等
副作用等・・・アレルギー、肌荒れ等(体内由来の物質なので、服用し過ぎなければそれほど問題ではありませんが、まれに錠剤に含まれるDHEA以外の成分によってもアレルギーが起こることがあります。)
それ以外に、18歳以下の方、他のステロイド剤を使用している方、妊娠、あるいは授乳期にある方、前立腺肥大症、子宮筋腫、乳ガン、前立腺ガン、子宮ガン、その他のホルモン反応性ガンを持つ方の服用は厳禁である事を述べておきます。
その他・・・DHEAは、まず体内でΔ4−アンドロステンジオンとΔ5−アンドロステンジオールになり、次にΔ5−アンドロステンジオールが男性ホルモンであるテストステロンへ変換され、Δ4−アンドロステンジオンはテストステロンと平衡状態(どっちの化合物にもなれる状態。どちらかが少なくなったら、少なくなった方を補うように働く。)になります。さらに、女性ホルモンはアンドロステンジオンとテストステロンが直接的な生合成の前駆体になるため、DHEAは体内でアンドロゲン(男性ホルモン)としても、女性ホルモン(エストロゲン)としても作用する事になります。このため、DHEAは人体に対して男性ホルモンや女性ホルモンが持つ作用を間接的に及ぼし、かつ、DHEA自体がホルモンとして作用します。なお、男性ホルモンには蛋白同化作用(摂取した蛋白質やアミノ酸をタンパク質として自分の体に組み込む作用)があるので、この同化作用を強化した男性ホルモン製剤は、術後、やけどなどによる消耗状態や重篤な消耗性疾患に利用され、女性ホルモンの効果は骨粗鬆症などに利用されます。したがって、DHEAはホルモンのバランスを取る作用もあると言えます。
さらに加えて、DHEAは脳神経の機能低下や退化現象を予防する作用がある事が報告されています。ちなみに、DHEAは筋肉増強剤としてドーピング検査に引っかかるので、スポーツ選手は気を付けて下さい。
プレグネノロン
用法・用量・・・25mg〜50mgを1日1回服用
効能・効果・・・DHEAにほぼ準じますが、効果はDHEAに劣ります
副作用等・・・DHEAにほぼ準じます
その他・・・高血圧、糖尿病、てんかん、肝臓病を持つ方、腎臓、甲状腺、副腎、免疫系のいずれかに異常を持つ方の服用は慎重に行って下さい。出来ることなら、医師、薬剤師に相談してからお願いします。加えて、副腎皮質ステロイド、喘息薬、カルシウムチャネルブロッカー、ベンゾジアゼピン系薬、バルビツール系薬、抗不安薬との併用も注意となっています。これ以外はすべてDHEAに準じます。
プレグネノロンは、体内に入るとまず、A環(一番左のシクロヘキサン環)の2重結合が入るかどうかでΔ4経路とΔ5経路に分かれて代謝されて行きます。A環に2重結合が入ると、Δ4経路としてまずはプロゲステロンになります。このプロゲステロンが17α−ヒドロキシプロゲステロンになる経路と11−ヒドロキシプロゲステロンになる経路、そして11−デオキシコルチコステロンになる経路に分かれます。17α−ヒドロキシプロゲステロンになった方は、そのままDHEAの時と同様にΔ4−アンドロステンジオンになり、テストステロン、エストロゲンを生成します。もう一方の11−ヒドロキシプロゲステロンは21位のメチル基にヒドロキシル基が付き、コルチコステロンと呼ばれる副腎皮質ステロイドになります。もう一方の11−デオキシコルチコステロンは11−ヒドロキシプロゲステロンと同様に11位にヒドロキシル基が付き、コルチコステロンを生成します。さらに、この11−デオキシコルチコステロンはアルドステロンと呼ばれるもう一方の副腎皮質ステロイドをも生成します。ちなみに、コルチコステロンもアルドステロンに変換されます。このアルドステロンへの変換にはフィードバックがかかっており、アルドステロンが多すぎると、アルドステロンへの変換が起こらなくなるように合成酵素の活性が落ちます。そしてさらに、先ほどテストステロンへ行く経路の途中に合成された、17α−ヒドロキシプロゲステロンは21位にヒドロキシル基を付けて11−デオキシコルチゾールになり、さらに11位がヒドロキシル化されてヒドロコルチゾン、代謝されてさらにコルチゾンと呼ばれる、副腎皮質ステロイドを生成してすべての段階が終了します。
コルチコステロンとヒドロコルチゾン、コルチゾンは糖質コルチコイドと呼ばれ、糖質の利用抑制と、タンパク質の糖質への転化の促進、抗炎症作用、リンパ系の抑制作用、ストレスに対する抵抗力増強、タンパク質生合成の誘導、消化管分泌液の増加などの作用を持ちます。
アルドステロンは鉱質コルチコイドと呼ばれ、ナトリウムイオンと水分の体内貯留の増加、カリウムイオンの排泄促進作用を主に持ちます。
これらはすべて体内で起こる酵素反応によって生合成される物質なので、ところどころでフィードバックがかかり合成量が調節されますが、プレグネノロンの取りすぎにはやはり注意が必要です。
金蛇精
市販薬では最強。その一言に付きます(笑)。某横浜の漢方薬局でもおすすめされました。
値段も最強ですね・・・。一瓶数千円します。
成分は3錠中にメチルテストステロン(経口投与可能な男性ホルモン)が3mg、アミノ酸であるメチオニンが20mg、そばに含まれ、血圧降下作用と微小循環改善作用のあるルチンが20mg、ビタミンB1が3mg、B2が1mg、ニコチン酸アミドが30mg、ビタミンCが30mg、強壮作用のある生薬の人参が100mg、オウレンが50mg、赤まむし末が300mg、他に滋養強壮作用のある生薬成分を複数含み、肝臓エキス45mgとタウリンが45mg含まれています。
これだけ有効成分入れればさすがに効くでしょう・・・。
プラセンジンク
そのままでは吸収されにくい亜鉛を酵母に取り込ませ、吸収効率を上げた亜鉛製剤。酵母を利用している点ではメンズマルチに含まれている特殊な亜鉛製剤と似ています。6錠中亜鉛を15mg含み、それ以外に乳糖、結晶セルロース、還元麦芽糖、アミノ酸ペプチド粉末、ショ糖エステル、セラックを含みます。タンパク質0.28g、脂質0.03g、炭水化物1.4g、ナトリウム150mgが栄養成分表示に記されていました。
活力−M
この製品は普通の薬局やドラッグストアで購入可能な、男性ホルモン製剤です。主成分はメチルテストステロンです。だいたい2カプセルで500円です。
配合成分は、1日量2カプセル中にメチルテストステロン10mg、ゴオウ10mg、テステス(睾丸乾燥末)40mg、人参乾燥エキス30mg、イカリソウエキス50mg、?糸子乾燥エキス10mg、パントテン酸カルシウム8mg、山薬末100mg、サンシュユ末60mg、ゴシュユ末80mg、インヨウコウ末80mg、オウギ末100mg、ヨクイニン末80mg、ケイヒ末80mg、サイコ末60mg、ジオウ末50mg、乾燥酵母150mgです。
あまりに沢山の生薬成分が含まれているため、総合的な効能に関しては言及できません。
用法・用量に関しては、大人(15歳以上)1回1カプセルを1日2回なるべく食後、水又は温湯で服用する、となっています。
注意点としては、女性及び未成年者の服用禁止、及び高齢者、他のクスリを飲んでいる方、心臓又は腎臓に障害のある方、前立腺肥大のある方、悪性腫瘍の疑いのある方、服用によって悪心、嘔吐、食欲不振などの胃腸障害のあらわれる方、アレルギーを起こしたことのある方は、服用に際して十分注意して下さいとの事です。
精力王
その名の通り。続けて服用すると効果が実感できます。
成分は肝臓入り赤まむし粉末、すっぽん粉末、サソリ粉末、田七人参粉末、ビタミンC、ニコチン酸アミド、ビタミンB1、B2、B6、ビタミンA、ビタミンD3、乳糖、ショ糖エステルを含有しています。個々の成分量は明記されていませんので詳細は省きますが、製品10粒中
肝臓入り赤まむし粉末250mg
すっぽん粉末250mg
サソリ粉末125mg
田七人参粉末125mg
となっているようです。
内容量は320粒、熱量は10錠あたり9キロカロリー、タンパク質0.4g、脂質0.03g、炭水化物1.75g、ナトリウム10mgです。
用法は、1日10粒を目安に、3回程度に分けて多めの水で服用する事となっています。なお、最初は少量から服用するよう指示があります。これはおそらく配合成分による血流改善作用が症状として体に表れないようにとの配慮でしょう。