スマートに生きよう!(スマートドラッグ2)
直接脳機能改善を行うのではなく、間接的に脳力向上に役立つ薬剤の紹介です。もちろん、注意事項はスマートドラッグ1と同様ですのでご了承下さい。
アドラフィニル
用法・用量・・・1日300mg〜1200mgを1〜2回に分けて服用する。
効能・効果・・・中枢神経刺激作用、脳波賦活作用などにより覚醒作用をもたらします。主にナルコレプシーの治療に使います。
副作用等・・・長期投与で肝機能障害の発生する割合が高いです。てんかん患者、肝臓や腎臓が悪い人への投与は禁忌です。
その他・・・一箱40錠入りで、白い錠剤です。一錠中にアドラフィニルを300mg含んでいます。このクスリは元来ナルコレプシー(睡眠病)のクスリとして使われてきたもので、日常生活の意識レベルを高める作用を持ちます。具体的には、中枢神経系のα1アドレナリン受容体に選択的に直接結合するので、アンフェタミン等の覚醒剤とは違い、ほかの器官への作用が少なく、末梢神経系にはほとんど作用せず、中枢神経系に比較的選択的に作用するようです。
注意すべき点として、ヒデルギンはα遮断作用を持つために、アドラフィニルと併用することでアドラフィニルの作用を減弱させてしまう可能性がある事を上げておきます。
なお、外人さんの体験記によると、効果が3段階に強くなっていくようなんですが、それには1ヶ月から3ヶ月の投与期間を要するのでちょっと試せないです。
モダフィニル
用法・用量・・・1日100mg〜400mgを1〜2回に分けて服用。
効能・効果・・・アドラフィニルに準じる。
副作用等・・・アドラフィニルよりはやや肝機能障害の発生頻度が少ないようですが、注意が必要です。
その他・・・このクスリは名前からも分かるとおりアドラフィニルの誘導体で、アドラフィニルの欠点である肝障害を少なくし、かつアドラフィニルよりも効果が高いとされているものです。作用機序その他はアドラフィニルに準じます。
論文・・・モダフィニルとアンフェタミンの覚醒作用比較試験論文・リタリンや覚醒剤との違いを論じた論文・新しい論文
GHB
GHBは、2001年10月26日に麻薬及び向精神薬取締法に麻薬の一種として追加され、同11月25日に施行される事となりました。
麻薬・向精神薬の不正取引防止に関する国連条例にもとづき、国連事務総長から通告が行われた事による措置との事です。(他にもフェネチルアミン(4MTA)が麻薬に指定され、過マンガン酸カリウム、無水酢酸が特定麻薬向精神薬原料として指定されました)
今後、所持はもちろん輸入等も不可能になります。ここの記述もいずれ削除します。
用法・用量・・・0.5〜3gを睡眠前に投与。少量であれば昼間でも構わない。(増減)
効能・効果・・・この化合物は、第3相睡眠と第4相睡眠を増加させ、REM睡眠も増加させます。この深い睡眠を取ることができる作用によって、深睡眠で分泌が促進される成長ホルモンの分泌が増加し、肌が若返ったり、疲れが取れやすくなったりします。そして、脂肪を燃焼させ、蛋白質を同化する作用も持つことになります。外国では、これをアルコール依存症の治療や、ナルコレプシーの治療薬として使っています。効果は約3〜4時間続きます。
副作用等・・・アルコールとの併用はかなり危険であり、死亡例も報告されていること、連用後に突然やめるとてんかん様のけいれんが起こることがあること、大量に服用すると昏睡状態になりますが、回復するので周囲の人に説明をしておくこと、場合によっては吐き気などを催すことなどがあげられます。加えて、純度の低いGHBを服用した場合、頭痛、消化不良、吐き気などを起こしやすいので注意して下さい。
その他・・・GHBは、ヒトの脳内や細胞にも含まれていて、ごく自然に自然界にある物質です。GABAは経口や静脈注射しても血液脳関門を通過しないので脳への移行性はほぼ0に近いですが、GHBは通りやすく、すぐに脳へ到達します。ここでGHBはGABAと平衡関係にあるため、GABAになってGABA受容体に結合することで作用を表すのだという意見と、GHBはGHBとしてGABA受容体に結合することで作用を発揮するのだという2通りの意見があって、まだ真偽のほどは確かではありません。なお、保管が一番やっかいであり、GHBは吸湿性が異常に高いのです。部屋にそのまま放置しておくと、潮解という現象によってすぐにベタベタになってしまいますので保管には十分に注意した方がいいでしょう。服用上の注意としては、効き目をよくするために空腹時の服用がお勧めです。食事をとった後すぐだと効果が弱まるという報告があるので、良く効かせたい方は空腹時の投与を実施してみて下さい。
インデラル
用法・用量・・・1回10mg〜40mgを使用する約1時間前に服用。(増減)
効能・効果・・・β受容体遮断作用を持ち、狭心症、期外収縮、頻脈、高血圧等に使われます。なお、緊張を解く作用もあります。
副作用等・・・鬱血性心不全、徐脈、、起立性低血圧、呼吸困難、喘息、頭痛、めまい、悪夢、口渇、肝機能障害、過敏症(蕁麻疹)等が現れる事があります。なお、気管支喘息、糖尿病アシドーシス、高度房室ブロック、肺高血圧による右心不全、長期絶食、重度末梢循環障害、異型狭心症のある患者への投与は禁忌となっています。
その他・・・このクスリは、非選択的なβ受容体遮断薬であり、β1とβ2受容体を遮断する事で効果を発揮します。それ以外にも、膜安定化作用を有し、受容体に関係なく高用量でナトリウムチャネルを抑制し、筋肉を弛緩させます。内因性β受容体刺激作用はありません。このクスリの主な作用部位である心臓にはβ1受容体が多く存在し、ノルアドレナリンやアドレナリンの様な、緊張している時出てくるホルモンがこの受容体に結合する事で心拍数と収縮力を増加させます。インデラルはここへ結合してβ1受容体へ働くノルアドレナリンの結合をブロックし、心臓の心拍数と収縮力を減少させます。緊張などで心臓の鼓動が早くなってしまうような時には、この様な作用を持つインデラルが効果を発揮するでしょう。
解説・・・インデラルの詳しい解説はこちらへ
トリプトファン
用法・用量・・・1回50mg〜100mgを毎食後服用(日中の場合)。100mg〜500mgを就寝約1時間前に服用。(増減)
効能・効果・・・セロトニンの低下に伴う不眠、不安、過食症やパニック障害の改善作用があるとされています。すなわち、日常生活の不安感やいらいらを取り除いてくれる作用があるようです。その他、アルコール依存症や不安、頭痛などにも効果があるようです。
副作用等・・・一時期不純物が原因で血液障害が発生したようですが、元来食物に含まれているモノなのであまり気にする必要はありません。なお、妊娠時や授乳期にある人や、入っている成分にアレルギーを持つ人の服用は禁忌です。
その他・・・これは通常の食事にも含まれているアミノ酸の一つで、体内で代謝を受けセロトニンやメラトニンの原料になります。より効果的に効かせるためには、トリプトファンを代謝してセロトニンやメラトニンにする時必要なビタミンB6を同時に摂取した方が良いとも言われています。
論文・・・トリプトファンが咳止め薬の効果を増強する事に関する論文
ブロモクリプチン
用法・用量・・・スマートドラッグとしての作用を狙う場合、1日1.25〜2.5mgを就寝前に服用する。その他(高プロラクチン血症や巨人症、パーキンソン症候群など)に対する用量・用法は添付文書のページを参照のこと。
色々と副作用の多いクスリなので、最初は少量を使って様子を見、順次増量して適量を見つける事が大事です。
効能・効果・・・ドーパミン受容体を刺激することにより、産褥期乳汁分泌抑制、乳汁漏出症、高プロラクチン血症、高プロラクチン血性下垂体腺腫、末端肥大症、巨人症、パーキンソン症候群などの治療に使用します。ブロモクリプチンは健常人に対して成長ホルモン分泌促進作用を持つため、その成長ホルモンによる間接作用により肌の荒れや筋力増強、免疫力増強、疲れをとったりする作用をも発揮します。
副作用等・・・吐き気、嘔吐、肝機能障害、便秘、めまい、頭痛、食欲不振、胃部不快感、口渇、肺の繊維化、幻覚、妄想、悪性症候群などが起こることがあります。なお、降圧作用を持つクスリ(インデラル、ヒデルギン、カルシウムブロッカー(ニモジピンなど)、バイアグラ、硝酸系薬(ニトロなど)など)との併用は、降圧作用を増強してしまう恐れがあるので注意して下さい。著しい降圧作用があらわれる事があるので、服用後は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないでください。その他マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、ジョサマイシン、クラリスロマイシンなど)、フェノチアジン系薬物(クロルプロマジン、チオリダジンなど)、ブチロフェノン系薬物(ハロペリドール、スピペロンなど)、ドーパミン受容体に作用するその他の薬物などは、ブロモクリプチンとさまざまな相互作用を持つので、添付文書のページを参考にして投与計画を立てて下さい。なお、バッカクアルカロイドに対し過敏症を持つ方、妊娠中毒症の方、産褥期高血圧の方の服用は禁忌となっています。
その他・・・このクスリはドーパミン受容体の刺激薬としてドーパミンと同じ様な作用をしめすことで作用を発揮します。下垂体にはドーパミン受容体が存在し、そこにドーパミンが結合するとプロラクチンの分泌を抑制する事になります。しかし、ブロモクリプチンは弱いプロラクチン様作用も持っていて、異常なホルモン状態を改善するように働くようです。詳しく言うと、ドーパミンはプロラクチン遺伝子転写阻害によるプロラクチン分泌、合成を阻害(制御)します。さらに、健常人では、どういう作用機序かまだ分かっていませんが(神経ペプチドを介しているらしいです:ゴナドトロピン放出ホルモン関連ホルモン=GAP)、成長ホルモンの分泌促進作用を示し(これによって蛋白合成促進、インスリン作用に拮抗、脂肪利用促進、ミネラルの貯留を示します)、巨人症や末端肥大症の方に対しては分泌抑制作用を示します。なお、同じく成長ホルモン分泌を促進する要因として、低血糖、アルギニンやレボドパの投与が上げられます。
中枢神経系に対しては、常同行動の誘発作用やドーパミン代謝回転を抑制(脳内ドーパミン増量作用)する作用、抗振戦作用を持ちます。
あまり好ましくない点として、このクスリは腸管循環(肝臓で抱合反応(毒性を減らす反応)を受け、胆汁として腸管に排泄されたクスリが、腸内細菌によって抱合物がはずされ、また腸管から吸収されること)をするので、体内にかなり長い時間とどまっている事があげられます。2.5mg投与時吸収率28%、血中半減期は腸管循環に従って6.7時間と67.9時間の2相性を示し、投与後120時間以上体内に残ります。
解説・・・ブロモクリプチンのさらに詳しい解説はこちらへ
フェニルアラニン
用法・用量・・・
効能・効果・・・フェニルアラニン→チロシン→→ドパミンとなるので、脳内のドパミンを増やし、リタリンやアミネプチンなどのドパミン作用を持つと思われる薬の作用を増強、延長させる。
副作用等・・・単なるアミノ酸なので、特にない。
その他・・・
解説・・・
チロシン
用法・用量・・・
効能・効果・・・チロシンはドパミンの前駆体であり、リタリンやアミネプチンの効果を増強、延長させる作用を持つ。
副作用等・・・単なるアミノ酸なので、特にない。
その他・・・
解説・・・
セントジョーンズワート
用法・用量・・・1日300〜600mgを食後に水で服用する。最大の効果を得るには、2ヶ月間は飲み続けなければならない。1〜4週で効果は現れてくる。
効能・効果・・・軽い抗うつ作用(憂鬱、いらいら、倦怠感、肩こり、神経痛、腰痛、不眠、頭重、頭痛、ストレス性過食などにも有効)
副作用等・・・三環系抗うつ剤との併用は量を少な目にした方が良い。MAO阻害作用を持つので、それに関わる薬(抗うつ作用のある薬)とはなるべく併用しない方がよい。しかし、報告されている限りでは、それほど過敏になる事はないとされている。加えて、セントジョーンズワートの成分によって光過敏症が出る事があるので、日光の強い場所、日焼けなどはしない事。皮膚がただれることがある(日光への感受性を上げる事で効果を発揮するともいわれる)。
悪夢を見るという副作用が、女性に比較的多いと言われています。
もし、このような悪夢の副作用が生じた場合、投与を中止するか用量を減少させるようにして下さい。
相互作用・・・インジナビル、ジゴキシン、シクロスポリン、テオフィリン、ワルファリン、低用量ピルなどと併用すると、これらの効果を減弱させるので注意が必要です。
その他・・・最近では、日本でファンケルやその他のメーカーからも販売されています。
解説・・・有効成分についてかなりの議論があったようですが、現在ではヒペルフォリンではないかと考えられています。しかし以前言われていたヒペリシンについても未だ含有している方が良いという説もあります。
スタンダードな量としては、4%ヒペルフォリン、0.3%ヒペリシンを含有している製剤を、1日食後に300mg1〜3回に分けて服用というカタチになります。食前は胃粘膜を刺激する事になるので避けた方が無難でしょう。
作用機序として軽いSNRI作用を持つという報告もあり、現在米国FDAが大規模な臨床実験を行っている最中です。(米国の大規模調査の結果、トフラニール(イミプラミン)と同等の効果を持つ事が証明されました)
民間薬としてのセントジョーンズワートは、2400年の歴史があります。それは、オトギリソウ(学名:Hypericum perforatum)という薬草です。
このオトギリソウが、エイズ治療薬のインジナビル、免疫抑制剤シクロスポリン、経口避妊薬などの薬の代謝を変化させることが現在までに分かっています。オトギリソウは、24種類以上の潜在的に活性のある成分を含んでおり、現在研究が続行されています。
最近の研究から、各成分を別々に試験した結果、そのうちのハイパーフォリンという成分が人間の肝細胞のCYP3A4(シトクロムP−450の一種:薬物分解酵素)という酵素の生産を促すことが報告されています。
CYP3A4は、インジナビルやシクロスポリンのような薬が分解され、体中にいき渡る速さに深く関わっており、CYP3A4が処方箋薬の50%以上の代謝にかかわっている以上、オトギリソウは以前に考えられていたよりももっと多くの薬の代謝を刺激している可能性は否定できません。
さらに、 抗うつ剤としての活性と、薬物相互作用の活性を分離することは不可能だろうとも言われています。ハイパーフォリンは、その両方に関係している事が報告されているからです。
セントジョーンズワートを服用する方は、医師のアドバイスを受けるべきなのかもしれません。なお、オトギリソウの摂取を突然やめることは、逆の効果をもたらす可能性があります。つまり、CYP3A4濃度が低下し、他の薬が代謝されずに濃度が上昇するというケースです。
現在の所、オトギリソウがうつ病を改善できる仕組みは分かっていません。SNRIの様な効果があるとは言われていますが、このようなおだやかな作用があることは、症状によっては効果的な治療法になるかもしれないことを意味しているでしょう。