薬効分類名:解熱鎮痛剤

貯法・使用期限等:室温保存

規制区分:劇薬(分包品を除く)、指定医薬品

成分・含量

セデスG:(1g中) イソプロピルアンチピリン150mg アリルイソプロピルアセチル尿素60mg フェナセチン250mg 無水カフェイン50mg

サリドン:1錠中セデスGと同一含量

アミピロ-N:1錠中イソプロピルアンチピリン75mg、フェナセチン125mg、カフェイン25mg、アリルイソプロピルアセチル尿素30mg

ソルボン:2カプセル中サリドン1錠と同様

性状・剤形:白色〜微に黄色を帯びた白色の顆粒剤で、においはなく、味は初めわずかに甘く、のち苦い。

禁忌 (次の患者には投与しないこと)

1. 本剤、ピラゾロン系薬剤(スルピリン、アミノピリン等)又はアミノフェノール系薬剤(フェナセチン等)に対し過敏症の既往歴のある患者

2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発させることがある。]

効能又は効果

頭痛、歯痛、月経痛、耳痛、咽喉痛、外傷痛、症候性神経痛、感冒の解熱

用法及び用量

通常、成人1回1g(分包品1包)を1日3〜4回経口投与する。頓用の場合には、1〜2g(分包品1〜2包)を服用させるが、追加するときは少なくとも4時間以上経過後とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日最高4g(分包品4包)までとする。

使用上の注意

慎重投与 (次の患者には慎重に投与すること)

1. 血液障害(貧血,白血球減少症等)のある患者[血液障害を悪化させるおそれがある。]

2. 肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]

3. 腎障害のある患者[腎障害を悪化させるおそれがある。]

4. 本人又は両親、兄弟に他の薬物に対するアレルギー、蕁麻疹、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー等のある患者

重要な基本的注意

1. 過敏症状等を予測するため十分な問診を行うこと。

2. 原則として長期投与を避けること。[「3.副作用」及び「7.その他の注意」の項参照]

3. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転、機械の操作等、機敏な動作を必要とする仕事になるべく従事させないように注意すること。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度については文献、自発報告等を参考に集計した。

重大な副作用

1. 血小板減少、溶血性貧血(0.1%未満):血小板減少、溶血性貧血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

2. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(0.1%未満):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. ショック(0.1%未満):脈拍の異常、呼吸困難、顔面蒼白、血圧低下等のショック症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような場合には適切な処置を行うこと。

4. 喘息発作(頻度不明):重篤な喘息発作を誘発することがある。

5. 過量投与:本剤中のフェナセチンの過量投与により、肝臓・腎臓・心筋の壊死、脾腫が起こることが報告されている。[「6.過量投与」の項参照]

6. 長期投与:本剤中のフェナセチンの長期投与により、間質性腎炎、血色素異常を起こすことがあるので、長期投与は避けること。[「7.その他の注意」の項参照]

その他の副作用

種類\頻度

5%以上又は頻度不明、 0.1〜5%未満 、0.1%未満

過敏症注1:発疹、紅斑、そう痒等

血液注1:血小板減少・顆粒球減少・溶血性貧血等(フェナセチン,アリルイソプロピルアセチル尿素による)、血色素尿・チアノーゼ(フェナセチンによる)

肝臓・腎臓注1:肝障害、腎障害

消化器:悪心・嘔吐、腹痛、食欲不振、腹部膨満感、胃不快感、便秘、下痢、口内炎等

精神神経系:眠気、ふらつき、めまい、頭痛、しびれ感等

その他:発汗、熱感、全身倦怠感、脱力感、肩こり等
注1:症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物試験(マウス)で本剤に催奇形性作用は認められていないが、イソプロピルアンチピリンの類似化合物(スルピリン)に催奇形性作用が報告されている。]

2. イソプロピルアンチピリン又はフェナセチンを妊娠末期のラットに投与した試験で、弱い胎児の動脈管収縮が報告されている。

3. 授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させること。[乳汁中移行により,乳児にメトヘモグロビン血症があらわれたとの報告がある。]

過量投与:本剤中のフェナセチンの過量投与により、肝臓・腎臓・心筋の壊死、脾腫、メトヘモグロビン血症、溶血性貧血が起こることが報告されている。

その他の注意

腎盂及び膀胱腫瘍の患者を調査したところ、フェナセチン製剤を長期・大量に使用(例:総服用量1.5〜27kg、服用期間4〜30年)していた人が多いとの報告がある。また、フェナセチンを長期・大量投与した動物試験(マウス、ラット)で、腫瘍発生が認められたとの報告がある。

薬物動態

血漿中濃度:健康成人男子6例に本剤2gを経口投与したときの各成分の平均血漿中濃度の推移及び薬物動態パラメータを示す。 

薬物動態パラメータ

Cmax (μg/mL) AUC0-8 (μg・hr/mL) T1/2 (hr)
イソプロピルアンチピリン 8.7 18.0 1.4
アリルイソプロピルアセチル尿素 2.9 13.4 4.0
フェナセチン 4.5 5.5 0.7
アセトアミノフェン※ 5.7 23.6 3.2
無水カフェイン 4.3 17.9 3.2
※: フェナセチンの活性代謝物

臨床成績

承認時における頭痛を対象とした有効性評価対象例は45例であり、有効率は75.6%(34例)であった。また、抜歯後疼痛等を対象とした有効性評価対象例は41例であり、有効率は90.2%(37例)であった。

薬効薬理

薬理作用

1. アリルイソプロピルアセチル尿素は穏和な鎮静薬で、痛みに伴う不安、不快感、恐怖心等の疼痛反応を除去することにより疼痛を緩和するとともに、鎮痛薬の作用を増強する。

2. イソプロピルアンチピリンとフェナセチンの配合により、鎮痛作用は増強され、毒性(急性毒性)は弱められる。

3. カフェインの中枢神経興奮作用は精神機能を活発にして、不快感等の疼痛反応を除去することにより疼痛を緩和し、更に血管性頭痛に対しては脳血管を収縮して鎮痛作用を示す。

有効成分に関する理化学的知見

1. 一般的名称:イソプロピルアンチピリン(JAN)[日局] isopropylantipyrine

化学名:4-isopropyl-2,3-dimethyl-1-phenyl-3-pyrazolin-5-one

分子式:C14H18N2O、分子量:230.31

性状:白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく味はわずかに苦い。氷酢酸に極めて溶けやすく、エタノール又はアセトンに溶けやすく、エーテルにやや溶けやすく、水に溶けにくい。

融点:103〜105℃、分配係数:86.1[pH7.4,1-オクタノール/緩衝液]

2. 一般的名称:アリルイソプロピルアセチル尿素 allylisopropylacetylurea

化学名:2-isopropyl-4-pentenoylurea

分子式:C9H16N2O2、分子量:184.24

性状:白色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。氷酢酸に溶けやすく、メタノール、エタノール、アセトン又はクロロホルムにやや溶けにくく、エーテル又は沸騰水に溶けにくく、水にほとんど溶けない。

融点:193〜198℃

3. 一般的名称:フェナセチン(JAN)[日局] phenacetin

化学名:N-(4-ethoxyphenyl)acetamide

分子式:C10H13NO2、分子量:179.2

性状:白色の結晶又は結晶性の粉末である。エタノールにやや溶けやすく、エーテルに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。 飽和水溶液は中性である。

融点:134〜137℃、分配係数:38[1-オクタノール/水]

4. 一般的名称:無水カフェイン(JAN)[日局] anhydrous caffeine

化学名:3,7-dihydro-1,3,7-trimethyl-1H-purine-2,6-dione

分子式:C8H10N4O2、分子量:194.1

性状:白色の結晶又は粉末で、においはなく、味は苦い。クロロホルムに溶けやすく、水、無水酢酸又は氷酢酸にやや溶けにくく、エタノール又はエーテルに溶けにくい。本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.5〜6.5である。

融点:235〜238℃