ここでは、自由に購入できる市販の抗不安作用を持つ催眠・鎮静系のお薬を解説していきます。なお、これらの薬剤を服用しても効果がなく、日常生活に支障を来すようであれば、専門医へ相談される事をおすすめします。あくまで一時しのぎ的なものしかここでは紹介しません。
アタラックスP
主成分はパモ酸ヒドロキシジンです。1カプセル中にパモ酸ヒドロキシジン42.6mgを含み、これは塩酸ヒドロキシジン25mgに相当します。定価は20カプセル入りで2000円です。大体1400円〜1800円くらいで売っています。最近、添付文書が改訂された事が記憶に新しいアタPですが、本来は抗アレルギー作用が強く、その付属として中枢神経抑制作用があります。今でも抗アレルギー用薬として売られているのがその証拠です。ヒドロキシジンの抗アレルギー作用(ヒスタミンH1受容体ブロック作用)はかなり強く、当然適応外ですが酔い止めにも使えます。
配合成分に関して、カプセルに入っているのになぜか黄色5号、青色1号、緑色3号を含有しているのが気になります。エスタロンモカもそうですが、なぜ必要のない着色料を入れる必要があるのか、お客様相談室に電話したい気分にさせられます。
効能・効果は蕁麻疹、皮膚炎等、神経症における不安、緊張、焦燥の改善です。皮膚領域に対しては、一日2〜3カプセルを2〜3回に分けて投与し、精神領域には、3〜6カプセルを3〜4回に分けて服用となっています。なお、禁忌は成分に対して過敏症が出たことがある人で、てんかん患者に対しては、痙攣の閾値を低下(痙攣が起こりやすくなる)させるため、慎重投与となっています。当然、アルコールや他の眠剤等との併用は注意です。
副作用に関して、不安、眠気(あたりまえ)、めまい(あたりまえ)、倦怠感(あたりまえ)、口渇、食欲不振、胃部不快感、悪心・嘔吐、過敏症として蕁麻疹等が現れることがあるので、注意して下さい。過敏症が生じた場合は、投与を中止して下さい。
解説・・・詳しい解説
ボブスール
アタラックスPのゾロです。含有量も同じで、20錠入り1300円くらいです。アタPのゾロなので、説明はすべて上に準じます。ただし、製剤の組成が多少異なり、緑色のフィルムコート錠として製剤化されていて、青色1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレーキを着色料として含みます。
リスロンS
2001年9月を持って、製造中止となりました。
1錠中ブロムワレリル尿素100mgを含む、不安緊張状態の緩和に使用する鎮静剤です。昔のカプセルから錠剤に製剤形状が変更になりました。用法・用量は大人1回2〜3錠を1日3回服用します。なお、服用間隔は4時間以上空けて下さい。
ウット
3錠中にブロムワレリル尿素25mg、アリルイソプロピルアセチル尿素(鎮静作用を持つ)150mg、塩酸ジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン剤。睡眠作用がやや強い)25mgを含み、頭痛、精神興奮、神経衰弱などに使用される鎮静剤です。用法・用量は通常大人1回1錠、1日2〜3回食後に服用となっています。
パンセダン
植物性(漢方)の鎮静成分を含みます。大体700円/24錠。箱状のもの(24錠入り)と、瓶状のもの(72錠入り?)があります。瓶の方がお得です。
成分はすべて植物性のもので、パッシフローラエキス80mg、セイヨウヤドリギエキス20mg、カギカズラエキス45mg、ホップ乾燥エキス18mg、添加物として青色2号を含みます。
これらの成分に関して、ホップはビールに苦味清涼剤として配合されている所からもおなじみの成分です。しかし、このホップには苦味健胃効果の他に、鎮静効果もあることが分かっています。苦味は、humulone、lupulone、isohumuloneという成分から生じ、鎮静効果はα-caryophylleneという精油成分から生じるもの、と報告されています。
パッシフローラも鎮静効果を示すことは分かっており、主にハルマン骨格をもつアルカロイドがその作用を生じさせています。セイヨウヤドリギも同様に鎮静効果を示し、主にコリン、アセチルコリン、アルカロイドであるビスコトキシンが含まれています。
用法、用量については、15歳以上1回2錠、1日2回服用となっています。 なお、催眠鎮静薬や解熱鎮痛薬、風邪薬、抗ヒスタミン剤等の中枢抑制系薬との併用はしないで下さい。
内容成分の一つ、パッシフローラエキスの詳しい解説