中枢神経系用医薬品の専門用語解説



効能効果に関する専門用語


アカシジア(Akathisia:静座不能、起座不能など訳語多数)

筋硬直による筋疼痛から座ったままじっとしていることができず、単調なロンド形式で室内を大股で歩き回るようになる。「着席不能」、「着座不能」などの訳語もある。パーキンソン症候群(後述)にともなう恒常的運動亢進状態である。

混合発作(Mixed seizure)

突然の意識消失と供に、全身の強直性痙攣(ごうちょくせいけいれん:筋肉が硬直したままになる痙攣)を起こし、転倒、その後、間代性痙攣(かんだいせいけいれん:間をおいて筋肉が硬直と弛緩を繰り替えす痙攣)へと移行する。発作中、呼吸停止、チアノーゼ、唾液分泌、発汗、尿失禁、瞳孔散大、後弓反張などを示す。痙攣がおさまると、昏睡・錯乱・もうろう状態へと移り睡眠へ移行するてんかんの大発作(強直間代発作)と、突然出現しては消失する意識消失が主徴の小発作(欠神発作)の混合型。

ジスキネジア(Dyskinesia)

パーキンソン病や抗精神病薬投与時にみられるドパミン欠乏による錐体外路症状に基づく筋肉の不随意運動のことである。発現部位としては、顔面の痙攣、口や舌のもつれなどの口周部のジスキネジアと、頚部のうなずき運動や回転運動および四肢のジスキネジアがある。これらの不随意運動は安静時に出現するが、随意運動や姿勢保持の際にあらわれる場合もある。

遅発性ジスキネジア(Tardive dyskinesia)

ドパミン遮断作用の強い抗精神病薬の長期投与によって引き起こされる無意識な口のもぐもぐ運動、舌の回転、出し入れ運動などで、患者はそれほど意識していない。難治性であり、少なくともその一部は明らかに非可逆性(元に戻らない)である。大脳基底核のドパミン受容体の感受性過剰が原因と考えられている。

焦点(運動)発作(Focal motor seizure)

大脳皮質運動領野の限局した部位にあらわれる発作で、その部位に応じた身体部位に強直あるいは間代痙攣を起こす。発作には機能的にもっとも分化した身体部位が関与しやすく、したがって手(とくに親指)、顔面、舌に多く見られ、下肢、躯幹には少ない。また、発作後には一過性の筋緊張の減弱あるいは消失がみられる。

小発作(Petit mal)

定型欠神発作とも呼ばれる。なんの前触れもなく数秒から数十秒にわたって意識消失する発作で、その後再び急激に意識を回復する。発作時脳波では律動性3Hz(ヘルツ)棘徐波結合を示すもので、発作間隙時の脳波は棘徐波や多棘徐波を示す。

性格行動障害(Behavioral disorder)

てんかんにしばしば見られる性格特徴であって、易怒性、不機嫌、粘着性、冗長、緩慢などの性格行動障害という。

精神運動発作(Psychomotor seizure)

短時間の意識障害(もうろう状態)と自動症(目的のはっきりしない運動や動作を自動的に繰り返すもので、発作後この間の記憶がない)を特徴とする発作で、持続時間は数十秒から数十分くらいにわたる(1時間以上続く事もある)。この発作は、自動症の型によって、食自動症、表情自動症、身振り自動症、歩行自動症、言語自動症などに分けることができる。

脳梗塞(Cerebral infarction)

脳梗塞は発症機序から脳血栓症と脳塞栓症に大別される。脳血栓症(Cerebral thrombosis)は、内頸動脈、椎骨動脈などの頚部動脈に血栓を生じ、脳梗塞を生じたものである。血栓形成には血管病変の存在、血液性状の変化、血行力学的変動の3要因があげられるが、そのうち血管病変の存在がもっとも重要である。脳主幹動脈や皮質病変としてはアテローム硬化がもっとも多く、穿通枝では高血圧に伴う血管壊死の関与が大きい。したがって、脳血栓症の危険因子としては高血圧症、糖尿病などが重視される。その他、血管炎、血管形成異常なども血栓形成の要因となりうる。血液性の変化としては、脱水、多血症、血小板増加症などの血液粘度上昇や凝固能亢進をきたす異常があげられる。さらに灌流圧低下などの血行力学的要因が加わると血栓形成が助長される。脳塞栓症(Cerebral enbolism)は、血液内異物(栓子)により脳血管が閉塞されて脳梗塞を生じたものであるが、栓子としては弁膜疾患(とくに僧房弁狭窄症)、心筋梗塞、心房細動などの心疾患や頚部動脈の潰瘍性アテローム硬化症などに生じた壁在血栓が流血中に遊離する場合が圧倒的に多い。

パーキンソン症候群(Parkinsonism)


使用上の注意に関する専門用語



薬効薬理に関する専門用語



その他に関する専門用語



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