薬効分類名:前立腺疾患治療剤

貯法:開封後は特に防湿に注意して保存すること。(吸湿により変色する。)

組成:1錠中セルニチンポーレンエキス63mg(セルニチンT-60:60mg、セルニチンGBX:3mg)を含む錠剤である。

添加物として黄色4号(タートラジン),青色2号を含有する。

セルニチンポーレンエキスは下記の植物の花粉の混合物を微生物(Mucor hiemalis)消化した後,水で抽出して得た粉末エキス(セルニチンT-60)と,有機溶媒抽出の軟エキス(セルニチンGBX)を,20:1の比率で含む。

チモシイ・・・・・・26%
ライムギ・・・・・・19%
ネコヤナギ・・・・・6%
フランスギク・・・・6%
トウモロコシ・・・・26%
ヘーゼル・・・・・・6%
ハコヤナギ・・・・・6%
マツ・・・・・・・・5%

性状:淡緑色の裸錠である。

外形:直径:9.5mm、厚み:4.8mm

識別コード:FS/C03

効能又は効果

1. 慢性前立腺炎

2. 初期前立腺肥大症による次の諸症状 排尿困難,頻尿,残尿及び残尿感,排尿痛,尿線細小,会陰部不快感 用法及び用量 1回2錠,1日2〜3回経口投与する。 症状に応じて適宜増減する。

使用上の注意

副作用

副作用等発現状況の概要:本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため,発現頻度については承認時及び1997年6月迄の文献報告を参考に集計した。

副作用評価可能症例は984例で,副作用発現例は28例(2.85%)で,その大部分(24例,2.44%)は胃腸障害,胃部不快感,食欲不振等の消化器症状であった。

その他の副作用

1.皮膚注1):頻度不明・・・発疹,蕁麻疹等の過敏症状※

2.消化器 0.1〜5%未満 嘔気,食欲不振,胃部不快感,便秘等
注)このような症状があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
※副作用自発報告を含むため頻度不明。

臨床成績

比較試験を含む国内臨床試験報告23報,総計498症例における有効率は前立腺肥大症67.5%(135/200),慢性前立腺炎63.8%(190/298)で,排尿困難,残尿感,排尿痛等の自覚症状及び他覚所見に改善が認められた。

薬効薬理

○抗炎症作用

(1)前立腺炎に対する作用・・・去勢ラットに17β-エストラジオールを投与し誘発した非細菌性前立腺炎モデルにおいて,腺上皮細胞の低下した分泌機能を回復させ,腺腔内・間質への炎症性細胞の浸潤を抑制した。

(2)炎症に対する作用・・・ラットにおける卵白アルブミンによる急性足蹠浮腫並びにろ紙ペレット法による肉芽増殖を抑制した。 ウシ血清アルブミンの熱変性,ラット赤血球の熱溶血をそれぞれ抑制した(in vitro)。

○排尿促進作用

(1)膀胱機能に対する作用・・・無麻酔ラットを用いて測定した膀胱内圧曲線(シストメトログラム)において,排尿時の膀胱最大内圧を増大させた。なお,排尿回数,排尿直前の排尿閾値圧にはほとんど影響しなかった。

(2)下部尿路平滑筋に対する作用(in vitro)・・・マウスの摘出膀胱筋を収縮させ,この作用はセルニチンT-60に基づくものであった。一方,マウスの尿道筋ではノルエピネフリン収縮を抑制し,また,セルニチンGBXはブタの摘出尿道筋を直接弛緩させた。

○抗前立腺肥大作用・・・正常ラット及びテストステロンを投与した去勢ラットで前立腺の重量増加をそれぞれ抑制した。一方,精嚢,睾丸,副腎等の他臓器の重量及び病理組織学的所見に著変はなかった。

有効成分に関する理化学的知見

性状:(セルニチンT-60)・・・黄白色の粉末で,特異なにおいがあり,わずかに酸味がある。水に溶けやすく,エタノール,エーテル,アセトン又はクロロホルムにほとんど溶けない。水溶液(1→10)のpHは3.5〜5.0である。吸湿性である。

(セルニチンGBX):暗緑色〜緑かっ色で常温では粘稠性の液で,冷所で凝固する。特異なにおいがあり,味は苦い。エタノール,エーテル,クロロホルム又はアセトンに溶けやすく,水にほとんど溶けない。