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2001.5.6
禁煙できないのは遺伝子のせい?米国がん学会発表
禁煙が続かないのは意志が弱いためではなく、遺伝子の問題−。愛煙家の言い訳にもなりそうな研究結果が米国がん学会の会合で発表された。DRD2というドーパミン受容体遺伝子のタイプ別に禁煙継続状況を比較した結果、A1タイプの遺伝子を持つ人のほうが喫煙を再開する割合が高かったという。
「バイアグラ」4.8%で副作用、ファイザーが臨床調査
ファイザー製薬は、勃起不全治療薬「バイアグラ」の日本で発売後の副作用などを追跡した市販後臨床調査のデータを発表した。99年4月から12月までに国内で処方された症例のうち、866例のデータをまとめた。副作用が発生した症例は42例(4.85%)で、ほてり22例(2.54%)、視覚障害5例(0.58%)、頭痛4例(0.46%)など。
側わん症にメラトニン関係、飲み薬で進行抑制効果も
学童期に背骨が曲がる突発性側わん症に脳のホルモン「メラトニン」が関係していることが、町田・日本大学医学部講師(整形外科)の研究でわかった。量の測定で症状の程度が予測できるほか、飲み薬で進行を抑えることができそう。日本整形外科学会で19日、発表された。
サポニンに肥満予防効果、キトサンと併用で確認。メナード化粧品
日本メナード化粧品(名古屋市)は、大豆に含まれているサポニンとカニの甲羅から得られるキトサンの併用により、高い肥満予防効果が得られることを突き止めた。サポニンの肥満予防効果は、膵臓から分泌される脂肪分解酵素リパーゼの活性を抑制するためという。
出生時の体重軽いほど、高血圧・高コレステロール。金沢医科大4,000人調査
生まれた時の体重が軽いほど、また小児期から思春期にかけての身長の伸びが低いほど、成人になってからの最高血圧や血中のコレステロール値が高い傾向のあることが、金沢医科大の三浦講師(公衆衛生学)らによる4,000人規模の調査でわかった。
記憶能力の回復、神経幹細胞が有効。米の研究者ら実験成功
さまざまな脳細胞の基になる人間の「神経幹細胞」を、年とったラットの脳に移植し、衰えた記憶能力を復活させる実験に、米イリノイ大学医学部の菅谷助教授らが成功した。移植した神経幹細胞が脳の中でさまざまな細胞に分化していることも確かめられ、将来アルツハイマー病など、老化に関連する病気の治療に応用できることを示す成果。
幻覚キノコの被害拡大中。
幻覚などの症状を引き起こす毒キノコの「マジックマッシュルーム」。法規制の対象外で“合法ドラッグ”とも呼ばれ、東京の繁華街では堂々と店先に並べられているが、都内では食べ過ぎた若い女性が死亡した例もある。事態を重視した厚生労働省は、販売の実態調査に乗り出すことを決めた。
2001.3.12
「緑茶のがん予防効果」に疑問、1日1杯でも5杯でも確率同じ
緑茶を1日5杯以上飲む人も1杯以下しか飲まない人も、胃がんになる確率は同じ−−。東北大医学部の坪野講師らの研究グループが、9年間にわたって大規模な追跡調査をした結果、緑茶のがん予防効果ははっきりしないことが分かった。1日発行の米医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」に発表した。
ピロリでやっぱり胃がん。
胃潰瘍などの原因になるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が胃粘膜に感染した男性は、非感染者と比べ、胃がんになる危険度が約3倍高いという結果が出た。女性は差がなかった。九州大学医学研究院の清原裕講師らの研究グループが日本疫学会で発表した。
週1回投与タイプ、抗うつ剤、FDAの承認取得。米イーライ・リリー
米イーライ・リリーは6日、うつ病治療薬「プロザック」について、週1回投与の新タイプが米食品医薬品局(FDA)から製造・販売の承認を受けたと発表した。これまで毎日服用するタイプを販売してきたが、投与間隔が週1回に伸び、患者の負担が軽くなるという。
アセチルコリンで食欲抑制
理化学研究所脳科学総合研究センターの山田真久研究員と米国立衛生研究所のユーグン・ウェス博士らは共同で、脳の食欲をつかさどるメカニズムの一部を解明、アセチルコリンが食欲を抑制することを突き止めた。拒食症の解明や過食症の治療薬開発に貢献しそう。英科学誌「ネイチャー」に掲載される。
健康保険組合の約9割が赤字
健康保険組合連合会は8日、健康保険組合の約9割が赤字となり、経常収支は過去最高の約4900億円の赤字に達するとの2001年度予算見通しを発表した。赤字額は2000年度に比べ約1560億円増える見込みで、同連合会は老人保健制度への拠出金の増加などが財政悪化の原因としている。
痴呆が音楽の好みに影響?
Neurology(55:1935-1936,2000)
音楽鑑賞に興味がなかった人が新たに音楽を聴き始めたり、クラシック音楽からポップスへの好みの変化は痴呆の結果として現れる可能性があるとの報告がある。
痴呆はしばしば論理的思考能力、言語能力、そして記憶の欠如によって特徴付けられる。しかし、新たに前頭側頭葉型痴呆を発症した患者 2 例が、以前は嫌いだった音楽を鑑賞するようになったことが見出された。
1例は68歳の弁護士。進行性の無感動、自身の仕事への無関心、抑制や判断、会話や抽象的思考能力の欠如を呈した。診断から約 2年後にイタリアンポップスの人気バンドを最大音量で聞き始めた。患者は、以前はクラシック音楽を聞いておりポップスを“単なる騒音”と呼んでいた。もう
1 例の73歳の主婦は、無感動や自分の子供への無関心を呈した。診断から約 1 年後、以前はイージーリスニングの曲でさえ楽しめなかったが、音楽に関心を持ち始め、11歳の孫娘と一緒にポップスを聴くようになった。
「これらの患者は、以前嫌いであった音楽を鑑賞するという新しい態度をとるようになった。しかし、このような行動は痴呆に特有のものであると主張することはできない。例えば、アルツハイマー病(AD)のような痴呆では、そのようなことは起こりそうもない」と言う。実際この症状は過去
5 年間に診察した46例の新たな痴呆患者のうち 2 例に見られたもの。同じ期間に1,500例の新たなAD患者には見られなかった。
右脳の前頭葉が優勢に?
音楽の趣味の変化についての説明として 2 つの可能性を挙げた。1 つはこの行動の変化は新しいものに対する態度の変化と結び付けられうるということである。「60歳以上の人々には、ポップスは新しいものとみなされる。以前の研究によると、新しいものは右脳の前頭葉によって処理されていて、左脳よりも右脳の前頭葉が優勢であれば,新しいものを探求するようになるかもしれない」とした。2
つ目は、疾患が音の高さ、音質、リズム、そしてなじみやすさの知覚に関与している脳の前頭葉と側頭葉に損傷を与えたためかもしれないということである。
音楽の好みの理由は現在わかっていないこと、またこの研究はポップスの愛好者が前頭葉の機能障害を持っていることを意味するわけではないとしている。1998年に発表されたカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の神経科医の別の研究は、同じような知見を報告している。すなわち、痴呆は以前芸術の才能を持っていなかった人々の芸術の才能を引き出すという。その研究では、患者は痴呆が悪化する一方で、音楽や絵画を含む芸術の才能を開花させたことが観察されている。